ひざはどうして痛くなる?

「思い当たる理由はないのに、ひざが痛くなってきた」「ケガをした痛みがいつまでも長引く」そんな中高年世代の方に是非知っていただきたい、ひざ痛の原因を解説します。

加齢でひざが痛くなるのは、
いつごろから?

ひざ関節痛の原因は、スポーツ等によるやハードな負担が継続的にかかることや、リウマチ、通風といった病気によるものなど多岐にわたりますが、高齢化が進んだ現在のわが国で最も多く見られるのは、加齢によるものです。
すでにひざの痛みを訴える方たちが実際に痛みを感じ始めた年代を調査したところ、その時期は40代以降に集中していました。

ひざに痛みを感じ始めた年齢
ひざに痛みを感じ始めた年齢

痛みの原因は、
軟骨の減少とひざの炎症

ひざ関節は、大腿骨という太ももの骨と、脛骨(けいこつ)というすねの骨、そして、いわゆる「ひざの皿」と呼ばれる膝蓋骨(しつがいこつ)から構成されています。
また、大腿骨と脛骨をつなぐ部分の表面は、なめらかで耐久性のある「軟骨」という組織に覆われていて、ひざを動かしたり、体重がかかったりした時の衝撃を吸収する働きをしています。この軟骨は、年齢とともにすり減っていくのですが、そうなると、ひざの内部では慢性的な炎症が起こるように。この炎症こそが、老化に伴って生じるひざ痛の正体なのです。

健康な状態 | 長年使い続けたことによって、軟骨がすり減る | 関節炎の状態: 炎症 / 関節の腫れ / 関節液がたまる

ひざの痛み治療で大事なことは、
炎症の抑制

ひざの痛み治療で大事なことは、炎症の抑制

ひざ痛の大元が関節の炎症であるならば、治療で考慮すべきは炎症を抑えることです。実際、ひざの痛み止めとして処方される飲み薬の多くは、炎症の抑制がその主な効果です。 ひざ治療で再生医療が目指すところも、実は、この炎症の抑制に他なりません。